「しんぶん赤旗」2021/3/25
石木ダム工事現場早朝から県が工事強行
 長崎県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム建設事業に伴う県道の付け替え道路工事現場で24日、県は朝5時過ぎから工事を強行し、住民たちは終日抗議を続けました。工事現場はこの1週間で大きく様変わりしています。

 反対住民の岩本菊枝さん(72)は「早朝近くを通りかかった仲間から、現場の様子がおかしいと全員にラインが入り、私も着の身着のまま化粧もせずに駆けつけました。朝ごはんも食べていない」といいます。「現場に来てびっくりした。昨日はなかったブルーシートの小屋が建てられているのを見て、力が抜けました」

 住民がこれまで座り込みをしていた場所の目の前に巨大土のうが積み上げられ、ショベルカーで土砂をどんどん落としていました。

 座り込み現場後方には杭が打ち込まれ、「工事現場立ち入り禁止」などの看板が無数に取り付けられています。

 うなる重機のすぐそばに座り込んでいた岩下すみ子さん(72)は「県に抗議すると『業者がしていることで知らない』と言い、業者は『県がやれというからやっている』と言う。私たちを無視している。知事は県民向けには『話し合いたい』とよかことを言いながら、強引なやり方ばかり。私たちも夜中まで丸一日監視はできない」と悔しさをにじませます。「でも、諦めたらいけん。たたかう姿勢は最後まで貫きます」ときっぱり語りました。