「しんぶん赤旗」2021/8/5
石木ダム建設に反対する川棚町民の会らが県に抗議
 長崎県などが川棚町で進める石木ダム建設事業で、「石木ダム建設に反対する川棚町民の会(炭谷猛代表)」ら2団体は3日、県が発注した公共工事のうち、この6年間で6割以上が土壌汚染を防ぐために必要な届け出をしていなかったことが明らかになったのを受け、中村法道知事に宛て抗議の申し入れをしました。

 無届の工事の中には石木ダムの付け替え道路工事も含まれています。申し入れでは「県は法に定められた手続きさえ無視し、違法な工事を進めようとしている」と批判。「このような中で目的が失われ、住民に犠牲を押し付ける石木ダム建設強行は許される訳がない」と強く抗議し、辞職するよう求めています。

 申し入れには約20人が参加。席上県は、土木部全体で、500件の内442件、88%が無届けであったことを明らかにしました。参加者は、「あまりにもひどい」と驚きの声をあげました。

 石木ダム工事に関しては、16万平方bの土地の工事が無届けでした。炭谷氏は中身を知りたいと問いましたが、応対した土木部河川課の松本憲明課長は「急に言われても取り寄せていない」と無責任な回答に終始しました。

 参加者は「工事を進めたいばかりに、手続きを無視してやっているとしか思えない」と工事中止を要求。炭谷氏は「アウトロー集団だ。それで住民の土地を取り上げて、ダムを造るというのか」と怒りをぶつけました。