「しんぶん赤旗」2021/11/12

コロナ補助金遅すぎる 長崎の医院 損害賠償求め国提訴

県庁で会見

 コロナ感染防止対策補助金と発熱外来補助金の大幅な遅延や厚生労働省に提出した書類が多数行方不明になっている問題で、長崎県にある本田内科医院が、国に対し約500万円の損害賠償を求めて長崎地裁に提訴したことを11日、長崎県庁で同医院の本田孝也理事長(長崎県保険医協会会長)が会見し発表しました。

 本田医師は、3月に支払われるべき発熱外来の補助金がいまだに支払われていないことや申請が受理されているかどうかも分からない状態になっていること、書類をそろえて提出しているにもかかわらず「報告書が出ていないからではないか」と言われたことなどを紹介。「コロナによる減収が深刻になっており、補助金をあてにしている病院は少なくないと思う。姿勢が許せない」と述べ、国に補助金と慰謝料の支払いを求める訴えを起こしたと語りました。

 問題になっているのは、コロナとインフルエンザどちらの患者にも対応する発熱患者専用の外来診察室を設けた医療機関への補助金です。

 全国保険医団体連合会は、全国の医療機関から不安の声が寄せられていたため、8月に厚労省要請を実施。交付金の遅れを国会で取り上げた日本共産党の田村智子参院議員が同席しました。