「しんぶん赤旗」2021/9/10
認定へ署名呼びかけ 長崎被爆地域拡大協議会
 長崎被爆地域拡大協議会は9日、長崎の原爆投下による被爆地域拡大を求める講座をオンラインで開催し、被爆者認定を求める署名を呼びかけました。
 同協議会の峰松巳会長は、広島の「黒い雨」被害者が被爆者と認められたことについて、「長崎でも黒い雨が降った」と述べ、国に被爆者と認めるよう求める署名を呼びかけました。

 山本誠一事務局長は、20年にわたる被爆拡大運動の歴史を報告。被爆体験者の手帳はがん治療は対象外であり、県内でしか使えないと語りました。

 「被爆体験者」の津村はるみさんは、生後19日後に香焼村で被爆しました。半世紀以上たって甲状腺がんを患ったと語り、全ての被爆体験者に被爆者健康手帳を求めました。

 全ての被爆体験者に速やかに市被爆者健康手帳の交付を求めて署名を呼びかけた長崎県保険医協会の本田孝也会長が講演。「長崎に原爆が投下され、発生した原子雲は黒い雨や灰を降らせ、2カ月後に長崎の放射線を測定した米国マンハッタン調査団の最終報告書によると、爆心地から12キロメートル圏内に残留放射線が記録されている」と述べました。

 被爆体験者は、閣議決定された菅首相談話の「同じような事情」であると指摘。長崎県保険医協会ではYouTubeでも署名を呼びかけていると紹介しました。