「しんぶん赤旗」2021/8/10
「ナガサキから世界へ2021ヒバクシャとの連帯のつどい」
 原水爆禁止2021年世界大会実行委員会と同長崎県実行委員会は9日、長崎市内で「ナガサキから世界へ2021ヒバクシャとの連帯のつどい」を開き、全国にオンラインで配信しました。

 平野友久実行委員長(長崎民医連会長)があいさつしました。

 「映像で見る長崎の原爆被害と被爆者」では、日本映画社や米国が撮影した原爆投下直後の長崎―爆心地近くの鉄骨しか残っていない三菱長崎製鋼所や破壊された浦上天主堂などの惨状が映し出されました。

 被爆者の故山口仙二さん、谷口稜曄(すみてる)さんらがけん引してきた被爆者運動の歴史が映像で紹介されました。

 長崎被災協の横山照子副会長と長崎原爆遺族会の本田魂会長が被爆体験を語りました。横山さんは、被爆の影響で学校へはほとんど通えず、入退院をくり返し44歳の若さで亡くなった妹のことを話し、「日本が核兵器禁止条約に参加しないことは被爆者への背信です。みんなで禁止条約の批准国を増やし、核保有国を包囲しよう」と呼びかけました。

 この後、次々と被爆者の映像とメッセージが流れ、国が定めた地域外にいたため被爆者と認められていない「被爆体験者」の峰松巳さん(94)は「『黒い雨』訴訟の全面勝利はありがたい。長崎でも被爆地域拡大と国家補償による救済を認めてほしい」と切々と訴えました。

 平和の旅へ合唱団による車イスの被爆者、故渡辺千恵子さんの半生を綴った合唱組曲「平和の旅へ」の上演映像が放映されました。