「しんぶん赤旗」2021/2/24
原発ゼロ長崎連絡会が学習会
 原発ゼロ長崎連絡会は22日、ふくしま復興共同センターの齋藤富春代表委員(福島県労連議長)を講師に「福島第一原発事故から10年『福島のいま』を学ぶ」と題したオンライン学習会を長崎市で開きました。

 齋藤氏は、福島県全体の避難者がいまだに約8万人とみられるなど被害は続いていると報告。自主避難者への家賃補助など、被災者への賠償・支援はすでに打ち切られ、県の支援も終了。浪江町の例もあげ、「支援が打ち切られる中、貧困化が進んでいく。深刻な問題」だと語りました。

 一方国は、被災三県の10年間での復興費が31兆円だったものを今後、5年で1兆円台半ばにするとの方針を示し、大企業呼び込み型の「イノベーション・コースト構想」での復興を狙っていると批判。齋藤氏は「2011年に福島県が作成した、原子力に依存しない、安心・安全で持続的に発展可能な社会づくりを基本理念とした『福島ビジョン』に基づいた復興を、との声を上げていきたい」と力を込め、「今後は、『原発ゼロ基本法案』成立に向け、署名と学習会を進めていきたい」と語りました。