「しんぶん赤旗」2021/10/2

FFF長崎が提出した請願が委員会で審議


 気候危機打開のために行動する若者たちの団体「フライデーズ・フォー・フューチャー(FFF)長崎」が長崎県議会に提出していた「気候非常事態宣言と着実な目標達成をめざす政策をすすめる請願」の審議が29日、観光生活建設委員会で行われました。

 同会の代表で高校2年の岩瀬愛佳さん(17)が趣旨説明をしました。気候変動は県内にも深刻な影響を及ぼしているが、身近に迫ってきた危機的状況に県民の理解が進んでいるとは言えないとして、「『気候非常事態宣言』を発出し、『今気候は非常事態である』とのアラームを県全体に鳴らしてほしい。県民、行政、企業などの垣根を越えて連帯し、脱炭素社会を歩んでいくきっかけをつくってほしい」と訴えました。

 紹介議員となった日本共産党の堀江ひとみ県議が請願は、IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)による、2050年までに温室効果ガスの排出量の「実質ゼロ」を達成しなければ、破局的な気候変動を回避できないなどの科学的知見を、自らのこととして受け止め、提出されていると紹介。請願への賛同を求めました。

 討論では立憲民主党の議員から賛成の立場で「請願は環境対策の後押しになる」との発言がありましたが、採決の結果、賛成少数で不採択となりました。