「しんぶん赤旗」2020/8/20
わがまちふるさと 長崎県時津町
〜今も昔も交通の要衝の地〜 


 時津町は、大村湾の南西岸、西彼杵(そのぎ)半島の南東部に位置する人口約3万人の町です。

 江戸時代の長崎は、外国に開かれた唯一の窓口で、長崎に集まった様々なものを国内に伝える「長崎街道」と「時津街道」がありました。長崎街道に比べ時津街道は、時津港から彼杵宿まで海路で渡り、旅程を1日短縮できたため、多く利用されていました。

 現在でも高速船による長崎空港への大村湾の海路や、高速道路につながる川平有料道路など主要幹線が通っており、今も昔も、交通の要衝の地です。

 時津町のシンボルが「継石坊主(つぎいしぼうず)」です。今にも落ちそうで落ちないこのふしぎな石には、「サバを売る魚屋が、きっと落ちるに違いないから落ちるまで待とうと立ちつくし、とうとう魚が腐ってしまった」という逸話があり、「さばくさらかし岩」ともよばれ、日本昔ばなしの題材として取り上げられています。

 時津といえば「時津まんじゅう」と言われるくらいその風味と名は広く知られ、百数十年の伝統を有しています。薄皮とあんこのバランスが絶妙で、出来たては、また格別です。

(浜辺七美枝町議)