「しんぶん赤旗」2020/6/10
長崎県で女性3人の展覧会「しぜんのことば」
 長崎県川棚町に建設が強行されようとしている石木ダムの水没予定地、石木川の生き物描いた水彩画などを展示した展覧会「しぜんのことば」が7日から長崎県長与町まなび野の「風の森まなびの」で開催されています(13日まで)

 自然を愛し、自然をテーマに創作をする女性3人の展覧会で、企画したのは、佐世保市の和田沙織さん(38)、東彼杵町の松島理恵子さん(38)、川棚町の石丸穂澄さん(37)です。

 石木川の生き物を描いたのは石丸さん。ダムの水没予定地に暮らし、13世帯約50人の住民とともに建設中止を訴えています。

 今回は、ドジョウ、サワガニ、ニホンウナギなど石木川の生き物の水彩画25点と旧作3点を展示。石丸さんは「ダム水没予定地には貴重な生き物がこんなにいることを知ってほしい」と語りました。

 また、和田さんの作品は、小鳥や野花、蝶々などを色鉛筆の緻密(ちみつ)なタッチで描き、自然の力強さ優しさを感じます。色鉛筆で自然の「風」を抽象的に表現した松島さんは「自分の内面をすくい取って描いている」と話しました。

 来場した里正善さん(67)は「美しい里山の生き物が描かれていて、この自然をなくしてはいけないと強く感じる」と語りました。