「しんぶん赤旗」2020/2/11
「民主長崎県政をつくる会」 新幹線問題でシンポ
 「民主長崎県政をつくる会」は9日、長崎と佐賀両県から県議らを招き、新幹線問題のシンポジウムを長崎市で開きました。約80人が参加しました。

 九州新幹線西九州ルート(博多―長崎)は、新幹線と在来線の両方を走ることができる軌間可変電車「フリーゲージトレイン」の導入がとん挫。長崎発の新幹線から佐賀県・武雄温泉駅で特急に乗り換える「リレー方式」で2022年に暫定開業する予定です。

 新鳥栖―武雄温泉間について与党検討委員会は、フル規格で整備する方針を示しています。

 「長崎『新幹線』建設中止を求める県民の会」の中里研哉代表と日本共産党の堀江ひとみ長崎県議、武藤明美佐賀県議、江原一雄武雄市議の4氏がそれぞれの立場から発言。参加者からは、「在来線にこそ税金を使うべき」などの意見がでました。

 堀江県議は、「全線フル規格では佐賀県に莫大な負担を強いる。新幹線はいったん凍結し見直すべき」だと指摘。武藤県議は、フル規格で整備すると佐賀県の負担は2066億円増えるとして「ほとんどメリットのない佐賀県がこんなに負担はできない」と語りました。

 中里氏は「私たちが声を上げていくことが大事。在来線を守る運動もしていかなければ」と話し、江原市議は「このシンポジウムでようやく長崎、佐賀県民の運動が繋がった。今後も交流し西日本の交通網を守っていきたい」と力を込めました。