「しんぶん赤旗」2020/12/1
大村入国管理センター問題で学習会
 長崎県大村市の大村入国管理センター(大村センター)に長期収容されている外国人を支援している、同市のキリスト教信者らでつくるボランティア団体は24日、大村市内で学習会を開きました。

 大村センターでは昨年6月、長期収容に抗議してハンガーストライキを行った、ナイジェリア国籍の40代の男性が餓死するという事件が起き、長期収容による外国人への人権侵害が大きな問題になっています。

 この日、大村センターに6年間収容され、現在、仮放免中の外国籍の男性がセンター内での人権侵害の様子を語りました。

 大村センターでは、昼間は部屋からは出られますが、午後4時以降は電子ロックがかかる自室に入れられ、10時以降は電気も切られます。真っ暗な中で過ごさねばならず「束縛されている恐怖感と将来への不安が常にあり、我慢できず自殺する人もいる」と話しました。仮放免されても働くことは禁じられ、ボランティアの支援で生活している状況です。

 支援活動に取り組むカトリック水主町教会の川口昭人神父は「日本の入管制度での長期収用については、国連から国際人権法違反だと強い是正勧告が出されている。国に発信していくことが大事」だと指摘。長崎インターナショナル教会の柚之原寛史牧師は「センター内でミサと礼拝を行っており、収容者にとれば安らぎの時間になっている。こうした行いも私たちが進んでいく道のひとつです」と語りました。