「しんぶん赤旗」2020/11/3
憲法改悪阻止長崎県共同センター講演会
 憲法改悪阻止長崎県共同センターは10月24日、元日本福祉大学教授の前原清隆氏を講師に「憲法『改正』問題と私たちの責任」と題する学習講演会を開きました。

 前原氏は、自民党が企む「憲法改正」への動きを歴史的に紹介し、「自民党の条文案を見ると『改正』ではなく、新しい憲法を『制定』する内容になっている」と指摘しました。

 自民党が憲法9条に自衛隊を書き込もうとしていることに対し、宮崎礼壹・元内閣法制局長官の「1・2項は立ち枯れた懐かしい記念碑として残る」との指摘を紹介し、「自衛隊明記で憲法のアイデンティティは変更される」と批判しました。

 憲法が時代遅れという論に対し、「私たちが問題意識をもって日本国憲法を読み直せば環境問題などの解決に向けたメッセージを発していることが分かる」として、「未来への責任に向き合う道は、憲法改正でなく憲法を生かすことで開けてくる」と強調しました。

 講演後、参加者からの質問に前原氏が丁寧に回答しました。参加した20代の青年は「憲法が環境など現在の新しい問題にも対応できることが分かり良かったです」と語りました。