「しんぶん赤旗」2020/7/9
「石木ダム強制収用を許さない議員連盟」ら 中村知事に抗議文
 長崎県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム建設事業で、県が今年度予算として石木ダムの本体工事費の一部、約8億円を計上したことに対し「石木ダム強制収用を許さない議員連盟」と同「県民ネットワーク」は8日、中村法道知事に宛てて抗議文を提出しました。

 抗議には1都9県70の団体が賛同。地元住民の土地・家屋の強制収用で重大な人権侵害が引き起こされているなどとして、ダム事業を見直すよう求めています。

 議員連盟から日本共産党の堀江ひとみ県議、小田のりあき佐世保市議、社民党の坂本浩県議ら7人と、県民ネット事務局の松井亜芸子さんら3人が参加しました。

 地元住民でもある炭谷猛川棚町議は「県の強権的なやり方ではダメ。地球規模で気候変動が起こる中、ダム建設は考えなおすべき」と、治水のあり方を訴えました。

 小田市議は「なぜ石木ダムは、既存の水源や施設を見直さないのか」とただしました。

 応対した県土木部の天野俊男次長は「気候変動が大きくなっているからこそダムは必要」と開き直りました。

 堀江県議は抗議後、「知事が行政代執行をすれば、地元のみなさんのふるさとがなくなるという状況が、明日にも迫っている。大きく運動を広げていきたい」と語りました。