「しんぶん赤旗」2020/7/21
ながさき平和委員会定期総会 日米安保テーマに講演
 ながさき平和委員会は11日、長崎市内で「なぜ日本は米国いいなりなのか?日米地位協定の60年」と題して講演会を開催しました。ジャーナリストで「平和新聞」編集長の布施祐仁氏がオンラインで講師を務め、約40人が参加しました。

 布施氏は最初に「コロナ禍と日米地位協定」について。米国は日本の基地内での新型コロナの感染状況を公表していません。布施氏はこのことがいかに屈辱的かに言及。米国と地位協定を結んでいるドイツやイタリアでは、米軍基地内にも検疫も含め国内法が適用され立ち入り権限があり(ドイツ)、米軍基地の管理権を持ち米軍の活動を中止する権限を持つ(イタリア)ことをあきらかにしました。

 布施氏は「なぜ、これほどまでに米軍優先、アメリカ言いなりなのか」について話をすすめ、「そのルーツは70年前の朝鮮戦争にある」とし、朝鮮戦争のもとで日本の国土の自由使用と自由出撃ができるよう日米安保がつくられたことを詳細に解明しました。布施氏はその中で、安保締結前に「日本はすでに朝鮮戦争に協力させられていた」として、民間人を動員し戦車などの移送が佐世保から行われていたことをあきらかにしました。

 布施氏は最後に日米地位協定の抜本改定へ世論を変えようと訴え、原爆の惨禍を体験し米軍基地が置かれていることなどをあげ、「安保と戦争が見える長崎から日本と東アジアを変えていこう」とよびかけました。