「しんぶん赤旗」2020/3/10
長崎市で「フラワーデモ」 警察幹部からの性暴力を告発
 「性暴力を許さない」と「フラワーデモ」が8日、長崎市の鉄橋(てつばし)で開かれ、約50人の女性らが花を手に集まりました。長崎市では、市の男性部長(故人)から性暴力を受けた女性記者が市を訴えた訴訟が係争中で、裁判の支援者も集まりました。

 25年ぶりに長崎を訪れたという東京在住の50代の女性が、長崎の放送局勤務時代に受けた性暴力被害について語りました。入社2年目だった女性は、取材中警察幹部から飲み物に睡眠導入剤を混入され、性的暴行を受けました。どうしたらいいかわからず上司に相談したら「この経験を踏み台にして記者として成長しろ」「脇が甘いお前が悪い」と言われ、心身ともに病んだといいます。

 女性は「悪いのは私だとあきらめてきましたが、東京でフラワーデモの参加者に出会い、私は悪くない加害者が悪いんだと気付くことが出来ました」と発言。「私がもっと早く声を上げていたら女性記者は被害に遭わなくても済んだのではないか。その思いがあって、今回長崎に来ると決心しました」と語りました。

 裁判をたたかう女性記者もメッセージを寄せ、「今苦しんでいるあなたへ」として、「生きて今日を迎えたそれだけで偉業です。命を絶つことさえしなければきっと明日がある」と呼びかけました。