「しんぶん赤旗」2019/9/29
浦上天主堂で「希望の火」 キャンドルナイト
  爆心地から約500メートル地点に建つ浦上天主堂で27日、長崎を最後の被爆地にとの願いをこめた「希望の火」キャンドルナイトが開かれました。NPO法人「アースキャラバン長崎」の主催です。

 「希望の火」は、ギリシャのオリンピアから運ばれ、長崎市で保管されている「長崎・誓いの火」から採火したもの。日本各地の教会や寺院、学校などを回り平和への思いを集め10月、東京でのローマ法王のミサでともされます。

 キャンドルナイトには、キリスト教以外にも仏教、ユダヤ教など宗教を超えて人々が集いました。僧侶やインドの民族衣装サリーに身を包んだ女性らが組曲「希望の火」を歌い、僧侶を中心として結成されたバンド「アミナダブ」が演奏しました。

 女優の木内みどりさんは、広島の原爆を描いた絵本「おこりじぞう」を朗読。坂本龍一らに詩を提供してきたイギリスの詩人クリス・モズデル氏がこの取り組みのためにつくった長編詩「希望の火」を読み上げ「この火を平和と呼ばせよう」と結びました。

 長崎県宗教者懇話会、世界宗教者平和会議日本委員会、高校生一万人署名実行委員会らの代表が登壇。宗教者懇話会の野下千年(ちとし)神父は「この炎の旅が世界の平和のために大きな力となることをお祈りします」と語りました。

 田上富久・長崎市長と日本被団協の田中煕巳代表委員があいさつしました。