「しんぶん赤旗」2019/9/10
佐世保市で石木ダム反対緊急集会 声出して行動起こそう
 長崎県と佐世保市が川棚町に計画している石木ダム建設に反対する緊急集会が8日、佐世保市で開かれました。地元地権者や市民約130人が参加。学生や親子連れの姿もありました。同市を拠点に活動する「石木川まもり隊」の主催です。

 石木ダムを巡っては、県の収用委員会が5月、ダム予定地の地権者に土地を明け渡すよう命じました。家屋などを含まない土地の明け渡し期限は今月19日に迫っています。

 「石木川まもり隊」代表の松本美智恵さんは、重大な局面にきていると述べ、「思いを胸に秘めているだけでは何も変わらない、声に出して行動を起こそう。一緒に考え知恵を出し合おう」と呼びかけました。

 「石木ダム対策弁護団」の八木大和弁護士が、現在争っている訴訟などについて解説しました。

 地元川原(こうばる)の地権者で「石木ダム建設絶対反対同盟」の岩下和雄さんは、「私たちは何世代にも渡りここに生活し、先祖から受け継いだ土地を大事に育ててきている。この土地を子どもや孫に残していきたい」と涙に声を詰まらせました。「佐世保にはこれ以上水は必要ない。佐世保市長が一言『水は足りている』と言えばダムはできなくなる。みなさんの力を貸してほしい」と訴えました。

 長崎県立大学4年の女性(25)は「今日初めて話を聞いて、このままじゃいけないと感じた。もっと知りたいと思う」と話しました。