「しんぶん赤旗」2019/10/29
県非常勤職員への男性上司 セクハラ・パワハラ訴訟
 長崎県の非常勤職員だった女性が、男性上司からセクハラやパワハラを受け、適応障害を発症したとして県と男性上司に対し、慰謝料と未払い賃金などの支払いを求めた訴訟の第2回口頭弁論が23日、長崎地裁(武田瑞佳裁判長)でありました。

 弁論では、県が提出した「ハラスメント聞き取り結果」について、氏名や内容に黒塗り部分が多く、原告側は黒塗りではない調査結果を提出するよう求めました。

 裁判終了後の報告会で原告代理人の中川拓弁護士は、県が提出した「聞き取り結果」について、黒塗りではない部分を見ても、「自席から見てくっつきすぎとの印象があった」など、被告女性がセクハラやパワハラを受けていたことを裏付ける回答がいくつもあると指摘。「にもかかわらず、県はセクハラ・パワハラの存在を否定している。この調査結果は何だったのか」と批判。入職当時、別の上司がセクハラを心配して声をかけたことを認める録音もあり、どう弁解するつもりなのかと述べました。

 弁論には多数の支援者が駆けつけ、訴えた女性は「家族やみなさんの応援を糧にがんばっていきます」と決意を語りました。