「しんぶん赤旗」2019/8/25
22代「高校生平和大使」 23人が報告会

     

 核兵器廃絶を求める署名約21万5千人分(累計200万1235人)を、スイス・ジュネーブの国連欧州本部に届けた第22代「高校生平和大使」が24日、長崎市内で帰国報告会を開きました。

 高校生平和大使は1998年から国連へ核兵器廃絶を求める署名を届け、平和の思いを世界へ発信してきました。22回目の今年は、長崎、広島と被災地の福島など16都道府県から過去最多の人が選ばれ、19日から23日まで、スイスに滞在。署名活動や現地の高校生との交流もしました。

 国連軍縮局でスピーチを行った広島県立広島高校2年北畑希実さんは、「祖父の被爆体験を通して感じた核兵器の悲惨さを訴えました。核兵器廃絶の大きなメッセージになったと思う」と語りました。

 福島県のいわき秀英高校2年齊藤帆香さんは、軍縮会議後の夕食会で、核保有国の外交官の核兵器を正当化する発言に、「歴史は繰り返される。そんな言葉が現実になるのではないかとの危険を感じずにはいられなかった」と話しました。

 ハイデンのアンリ・デュナン記念博物館訪問について報告した、長崎北陽台高校2年田平彩乃さんは、国際赤十字の地区代表の「核抑止力が核廃絶の壁になっている」との発言に、「これは私たちが何度も考えてきたことと同じ。いつか使われることがあるかもしれない核兵器を保持することはあってはならない」と力を込めました。