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新長崎市立病院考える
PFI方式に疑問の声
長崎市が建設を予定している新市立病院のあり方について考えるシンポジウム(くらしと地域を考える長崎市民の会主催)がこのほど開かれ、約50人の市民が参加しました。
長崎市は、現市民病院と成人病センターを廃止・統合して新市立病院として発足させ、その建設・維持を「PFI方式」で、運営を「地方独立行政法人」で行う計画です。
会の代表である吉田省三長崎大学教授が市立病院のあり方について提案。
自治体病院の役割は「公共の福祉の増進」にあり、市の計画は効率性優先だと批判。失敗例が多いPFI方式や不採算部門の切り捨てにつながる地方独立行政法人化を見直し、市民の合意を得て病院建設を進めるべきと強調しました。
パネラーとして県保険医協会の千々岩秀夫会長ほか市民病院職員、透析患者が発言。
千々岩会長は、医療崩壊の根本には医療費抑制政策があると批判し、利益を目的とする民間業者に建設を委ねるPFI方式に疑問を投げかけました。
病院職員は、市役所従業員組合の新市立病院計画に反対するたたかいを報告。患者は2病院の統合に不安を訴えました。
会場から、「独法化で労働条件が悪化。働くことが困難になる」などの発言が出されました。 |