「しんぶん赤旗」2009/11/12
石木ダム 
知事が事業認定申請
 市民団体ら「無責任」と批判

 金子原二郎長崎県知事が来年2月の知事選に不出馬を表明したもと、県と佐世保市が川棚町に建設を計画している石木ダムで、県と同市は9日、国交省九州地方整備局に事業認定申請を行いました。

 これに先立ち、ダム反対の地権者でつくる「石木ダム建設絶対反対同盟」や市民団体は同日、県に申請中止を申し入れました。

 市民団体のメンバーは、事業認定は強制収用につながるものであり、知事選に不出馬を表明している知事が事業認定申請することは「無責任」だと批判。

 「反対同盟」の岩下和雄さんは、事前説明会で県が使用した資料を示しながら、「県はデータを改ざんしている」と怒りを込めて告発し、「石木ダム建設は新知事の判断に委ねるべき」と主張しました。また、佐世保市の水需要計画は過大であり、「ダムの効果を大きく見せようとするごまかし」だとの批判も出されました。

 認定手続きはこの後、国による申請書の審査後、川棚町役場で申請書の公告・縦覧。
 住民の要求により公聴会が開催され、社会資本整備審議会の意見聴取が行われます。これを受けて事業認定庁である国交省が事業の公益性を検証し、認定するかどうか判断を下します。