「しんぶん赤旗」2006/10/08
長崎くんちはじまる
230年の伝統誇る「鯨の潮吹き」大暴れ

 真っ青な空に笛とシャギリの音が響くなか、秋を彩る「長崎くんち」(長崎市)が七日、三日間の幕を開けました。
 諏訪の森や、市公会堂前の「踊り馬場(ばば)」は早朝から超満員。
 七年ごとに巡りくる今年の踊り町は桶屋町の「本踊り」、船大工町の「川船」、栄町の「オランダ万才」、元石灰町の「御朱印船」など六町。出し物に先立ち登場する傘鉾(かさぼこ)は「踊り町」のシンボル、心意気を示します。
 「本踊り」には四十一年ぶりに復活した丸山町も登場。手拍子にのった「ぶらぶら節」など、極めつけの舞いに会場からためいきがもれました。

 今年の呼び物は二百三十年の伝統を誇る万屋町の「鯨の潮吹き」。当時の捕鯨の様子を示す「親父船」から「五番船」までの船団や鯨を解体する納屋のようすなど、豪華な大行列です。ふた筋の潮を吹きながら大暴れする六bの大鯨の迫力に、大観衆は「モッテコーイ」(アンコールの意味)のかけ声で応えていました。