「しんぶん赤旗」2006/9/17
自衛隊の完全武装パレードに反対
原水協、平和委員会が市民に宣伝


 迷彩戦闘服と、小銃・機関銃で完全武装した陸上自衛隊西部方面普通化連隊(長崎県佐世保市相浦駐屯地)など約二百五十人の軍事パレードが予定されていた同市中心部のアーケード街で十六日、市民団体が中止を求めて宣伝しました。
 「平和な商店街に銃はいらない」のプラカードをかかげて、原水爆禁止佐世保協議会、佐世保市平和委員会の会員ら二十数人が、ビラを配りました。通行する市民が駆け寄り「がんばって」の声を寄せていきました。

 佐世保原水協理事長の山下千秋・日本共産党市議はハンドマイクで「軍事パレードは、戦う部隊への国民の認知を迫るもの。憲法改悪の動きが進むなか、再び海外で武力行使する国にしないために、こんごも反対していく」と訴えました。
 祖母といっしょにそろいの九条Tシャツを着て参加した五歳の女の子は、保育園を休んできました。「戦争はいやだから」とこたえました。祖母は「これを機会に軍事パレードはやめてほしい」と語りました。

 パレードは、特殊部隊として同連隊が創設された後の二〇〇二年からアーケードで始まりましたが、「過激すぎる」と銃携行は見送り、二回目からコースを国道に変えて銃を携行した完全武装にエスカレート。昨年は国道ではなくアーケードで完全武装で軍事パレードし、市民らから「無気味な街になった」「背筋が凍りついた」の声があがっていました。
 陸上自衛隊相浦駐屯地は同日、台風接近による大雨洪水警報が出され、災害出動に備えるためとしてパレードを中止しました。