「しんぶん赤旗」2006/9/7
ながさき原水協
国連に届ける署名をと奮闘

原爆パネルを見つめる観光客 「核兵器の全面禁止・廃絶の国際協定実現にむけ、すみやかな協議開始を」。先の原水爆禁止世界大会の訴えを現実のものにと、原水爆禁止長崎協議会(ながさき原水協‖長崎市)はこの九月、「すみやかな核兵器の廃絶のために署名」の推進へ、特別体制をとって取り組んでいます。
 被爆地長崎から国連への要請団を派遣し、多数の署名を託そうというものです。

 三日、時折秋の風が流れる同市松山町の平和公園・「アンゼラスの鐘」の横でメンバー約十人がビラを配り署名を呼びかけています。この日は、米国の未臨界核実験に抗議し被爆者らが同公園の平和祈念像前で座り込みを始めていました。
 「むごい写真だけど、現実にあったことだからね」「核兵器は人類の敵」などと話しながら、原爆パネル写真の一枚を指さす観光客。座り込んで、じっと見つめ続けている人もいます。

 「国連に届ける核兵器廃絶の署名です」との訴えに、黙って署名し立ち去る人、「家族の分もいいですか」と名前を書き連ねる人などさまざま。「自分から駆け寄ってきて署名してくれる人が多いね」とメンバーの声。
 福岡県から来たという男性Lは署名のあと、「戦争は絶対しないでくださいというしるしだよ」と手をつないだ女の子に話していました。
 一時間余の行動で約百人からの署名が寄せら、核実験反対の座り込みにも加わりました。
 ながさき原水協の大塚孝裕事務局長は、「世界大会は『ヒロシマ・ナガサキを繰り返すな』と世界に訴えたが、小型核兵器開発を狙う米国の核実験、イランや北朝鮮の動向など核兵器廃絶の願いと逆行する動きが続いている。これらの動きを許さない被爆地の声を国連に届けるためがんばりたい」と話しています。
 当面九日(大丸前)と十六日(平和公園)の行動が決められており、「月の後半は連日取り組む」予定です。