「しんぶん赤旗」2006/8/11
爆心地近くの小学校で「平和学習」や集い
130人が犠牲、山里小学校



 長崎原爆から六十一年目の長崎市。市内の小学校では特別な登校日として平和学習や祈念式などが多彩に行われました。
   
 爆心地から北に八百b、児童数千五百八十一人のうち約千三百人が犠牲になった市立山里小学校(同市橋口町、六百三十人)では、朝九時から各学級ごとに六十一年前の「あの日」を振り返りました。

 二十九人が出席した四年三組では「あの夏の日」をテーマに学習。
 「原爆が落とされた時刻は?」|担任の先生のやさしい問いかけに児童の手がいっせいにあがります。先生が絵本「あの夏の日」を読みすすめ、「街のすべてが破壊され、そっくり消えてしまったのです」と語ると、こぶしでそっと目じりをふく子もいました。

 全校生徒や教職員らが参加して開かれた「あの子らの碑」前での平和の集い。周囲は平和への思いがこもった折り鶴や生花、絵、作文などでいっぱいです。慰霊碑に水をかけ原爆が投下された十一時二分には全員で黙とうしました。同校の平和委員会児童のリードで「平和の誓い」を呼びかけ、故永井隆博士が作詞した「あの子」を斉唱しました。