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ビラまきを「道交法違反」と不当逮捕
SSK門前 同日釈放かちとる
長崎県佐世保市のSSK(佐世保重工)中央門前付近の歩道でビラ(写真左)を配っていた市民団体の男性(62)が十日、長崎県警佐世保署に不当逮捕される事件が発生しました。
ビラは、五月二十七日にSSK(写真下)内で発生した死亡労災をとりあげ、「唐島さんの墜落事故死を無駄にしてはいけない」と訴えたもの。墜落死を「気持ちに緩み」などと労働者に責任転嫁しようとする会社側の説明に疑問を示し、「会社は事故の真相を明らかに」と求める内容でした。
市民団体は、同市内で働く労働者の労働条件改善や権利を守ろうと活動している「『働く仲間』ネットワーク佐世保」です。
これに対してSSKが警察に通報。パトカー四台で駆けつけた警察官六〜七人が、ビラを配っていた男性を「道路交通法七十七条違反」として現行犯逮捕しました。
連絡を受けた弁護士や国民救援会佐世保支部、同ネットワーク会員らが佐世保署に出向き、「不当逮捕」だとして抗議し釈放を要求。同署警務課は「見解の相違。正当な職務行為」と強弁しましたが、同日午後六時過ぎ釈放されました。
ネットワーク会員は「SSKは、ビラの中身を真摯(しんし)に受けとめ、労災の真相を明らかにするのが企業としての最低限の責任。警察への通報など筋違いだ」と怒っていました。
国民救援会佐世保支部の仲村妙子事務局長は、「ビラまきは当たり前のことであり、釈放は当然。歩道で手錠までして連行した警察権力の横暴は許されない」と話しています。 |