2006年6月25日(日)「しんぶん赤旗」

被爆証言の制限撤回

長崎平和推進協

抗議うけ決定


 長崎市の外郭団体「長崎平和推進協会」(推進協)が一月、文書で被爆体験証言者に憲法改正や自衛隊のイラク派遣など政治的発言の自粛を求めた問題で、推進協は二十四日、継承部会総会を開き、同文書を撤回することを決めました。

 推進協の奥村英二事業推進委員長は「より良い被爆講話を目指すための文書という位置付けだったが、公表するに当たり議論が足りなかった。これからはしっかりと話し合って運営を行いたい」と反省点を挙げ、今後はより一層、継承部会員が一丸となって核廃絶と恒久平和の理念に基づいて活動することが重要との認識を示しました。

 同問題をめぐっては、長崎の被爆者や平和団体関係者らが文書撤回を求め、日本原水爆被害者団体協議会(被団協、東京)などは推進協に公開質問状を出していました。