「しんぶん赤旗」2006/5/13
石橋写真展

「『石橋』文化の写真展」-全国の「石橋」三百橋が勢ぞろい


 「石橋は文化、石橋のある風景を守ってください|」と、十五年間に全国八百カ所を巡って、「石橋」を撮り続けた会社員・森野秀三さんの「『石橋』文化の写真展」が、長崎市茂里町の長崎ブリックホールで開かれています。

 北海道から沖縄にいたる三百もの美しい「石橋」が大集合。長さ数bの橋から百十六bの耶馬溪橋(大分県中津市)まで、大きさや形は違っても、四百年以上にわたって生活に密着してきた貴重な「石橋」たちです。

 とりわけ九州・沖縄では、その存在が広く知られています。長崎県では眼鏡橋(長崎市)をはじめ、世知原町や吉井町(現佐世保市)、北有馬町(現南島原市)の石橋群。熊本の通潤橋(矢部町)や霊台橋(美里町)。鹿児島の矢櫃橋(知覧町)。世界遺産の中にある沖縄の放生橋、天女橋(那覇市)など圧巻。
 写真の中の「石橋」が、「地域の風景に心地よくとけ込んでいます」。

 「石橋」の芸術性と文化財としての価値に魅せられた森野さんは、「石橋は踏まれれば踏まれるほど強くなる。そんな姿がたくましくかっこいい」といいます。その石橋が、車中心社会のなかで一つ、またひとつと消えているのです。
 写真展は二十一日(日)まで。入場無料。