米海軍・LCACの違反運行で佐世保市に申し入れ
長崎県佐世保市にある米海軍佐世保基地のLCAC(エアクッション型揚陸艇)の約束違反の訓練運行が急増していることで、原水爆禁止佐世保協議会(佐世保原水協)と佐世保市平和委員会は七日、同市の光武顕市長に、「米軍に抗議し、訓練ルールを遵守させること」「訓練実態を明らかにすること」を求める申し入れを行いました。
佐世保原水協の山下千秋理事長ら代表三人は、自衛隊の相浦特殊部隊が米国本土で、米海兵隊の指揮のもとに揚陸艦やLCACを使った訓練を行っている事実を指摘。
最近の佐世保港でのLCAC訓練について、「『訓練は火曜と木曜の午後一時から四時』という原則が無視され、なし崩し的に拡大されている」「(LCACを使った)米海軍と自衛隊との共同訓練が佐世保近辺でも始まるのでは」と懸念を表明しました。
応対した同市の原口優秀基地対策室長は、「市としても憂慮しており、一月三十一日に基地司令官に文書で申し入れた。『努力する』との回答を得た」とのべました。
同室長はルール違反の実態について、平成十六年度は八十四日運行されルール違反十四日だったが、十七年度(一月末現在)は、八十四日運行で違反が五十二日に急増していることを明らかにしました。
LCACとは、敵国の海岸線に上陸作戦を敢行するため、沖合いの艦船から戦車や部隊などを迅速に輸送する完全水陸両用艇。海上自衛隊も購入をすすめています。騒音、潮しぶきが激しく新駐機場予定地とされている旧西海町などで大きな問題になっています。
「しんぶん赤旗」2006/2/9