共産党の山下氏、昨年の衆院比例選挙の得票率上回る
長崎県知事選挙
長崎県知事選挙は2月5日投開票され、無所属で自民、公明から推薦を受け、社民が支持した現職の金子原二郎氏が当選しました。無所属で民主党の多数の国会議員の支援を受けた、小久保典子氏の得票率は30.4%でした。
民主長崎県政をつくる会の高村あきらさんの突然の入院による立候補断念を受けて、日本共産党は山下満昭県委員長を擁立。告示3日前の立候補表明するという文字通りの短期決戦でしたが、山下氏は31538票を獲得。得票率は5.1%で昨年衆院比例の得票率を0.13%上まわりました。
記者会見した山下満昭氏は、「想定外の事態が起こり、緊急の立候補となったが、多くの県民のみなさんに支援していただいた。支持してくださった県民のみなさんと、奮闘してくれた後援会員、支持者、党員のみなさんに心から感謝したい」と述べました。
金子知事の三選については、「確かに支持を受けて当選したが、得票は前回を下回り、全有権者の三分の一しか支持はない。新幹線や諌早湾干拓など大形事業についてはメディアの調査でも、『反対』の意見が多く、県民はこれらについて白紙委任したわけではないと思う。ごり押ししないよう、これからもしっかり監視していきたい」と語りました。
今後、県政に対する態度については、「四年前の選挙で私たちが公約した乳幼児医療の無料化拡大や学校の少人数学級については、実現できた。今回公約にかかげたことが実現できるように、多くの県民と力をあわせて議会内外で頑張りたい」と表明しました。
また、選挙をたたかった意義については「私の力不足と党の実力の差で選挙に勝つことはできなかった。しかし、高村さんの無念の思いを引き継ぎ、大型開発優先と県民に負担を押しつける県政だけでなく、もう一つの県民に優しい県政のあり方について、多くの人たちに示し、語ることができたのは意義あることと思う。こうした主張は、今後に必ず生きてくると確信している」と結びました。