私たちの生きる土台、憲法を守りましょう

 5月3日、憲法記念日でのふちせ栄子参院選挙区候補の演説を紹介します。

 みなさん、今日、五月三日は、憲法をつくって六十年になる憲法記念日です。憲法は、平和・人権・民主主義をまもる私たちの営みを、しっかりと土台からささえてきました。
 河野洋平衆院議長は、憲法施行六十周年の記念式で、「この憲法の下で、わが国の部隊が海外で一人たりとも他国の国民の命を奪うことはなかった。この平和の歩みは誇ってよい実績だ。」と述べられました。
 時代おくれなど、とんでもないことです。憲法の本領が発揮されることがますます求められている時代ではないでしょうか。

 ところが、安倍政権が、衆議院で強行採決し、参議院での成立を急いでいる憲法改定のための手続き法案である国民投票法案は、不公平で非民主的な仕組みになっていることが明かになっています。

 第一に、この法案には最低投票率の定めがありません。国民の一割台二割台という少数の賛成でも憲法を変えられるという仕組みになっています。
 第ニに、全国で約五百万人にのぼる教育者・公務員から自由に意見表明を行う権利を奪うものとなっています。
 第三に、投票日の十五日前まで、有料の意見広告に何の歯止めもありません。日本経団連は、九条の改定を主張しています。財界が財力にまかせて
宣伝を行ったらどうなるでしょうか。
 まさに、財界が憲法をお金で買うことになるのではないでしょうか。

 主権者である国民の自由な活動をできるだけ押さえ込み、憲法を変えようという主張を一方的に流して、国民の少数の賛成でも憲法を変えることができる。これが国民投票法案の正体です。民主党案も基本的に全く同じものになっています。

 日本共産党は、憲法改定に反対です。「世論調査でも過半数の方々が、憲法九条改定に反対をしています。九条を守る会は、六千を超え、全国に広がっています。
 二度と戦争をしないと誓って大切にしてきた憲法九条を守ろうの声をさらに大きくひろげましょう。

 安倍総理は、参議院選挙で憲法改定を争点にうちだし、任期中に実現し、日本を海外で戦争する国にしようとしています。参議院選挙は、憲法問題の正念場となります。

 悲惨な戦争を体験された世代のみなさんが、憲法九条を守りつないで下さったからこそ、私は平和の中で子どもを産み育てることができました。だからこそ、憲法九条を傷つけることなく、次の世代にしっかりつないでいきたいと思います。

 私は、日本共産党の参議院選挙予定候補者として、被爆地長崎から憲法九条守れの声を届けるため全力をつくします。憲法守れの願いを託していただき、日本共産党を大きく躍進させていただきますことを心からお願いいたしまして、この場からのお訴えとさせていただきます。