2月議会 文教厚生委員会 3月6日
富江高校の閉校に伴うバス路線について
【堀江議員】 
 富江高校の閉校に伴う通学環境の整備について、質問したいと思います。
 2月21日に、富江高校で説明会がありました。現状は、五島バスが高校生限定割引定期券

 1万2,480円で実施しているので、長崎県としては支援策はしないと。ただ、授業料免除者に対して特例措置、いわゆる補助は5年間活用するという説明をされております。

 問題は、まず一つはバスの運行です。富江の中心部から直接福江に向かうのではなくて、山下、黒瀬なども巡回して運行してもらいたいという、いわば路線の巡回を増やしてほしいという地元の要望があります。

 長崎県はどういう回答をしているかといいますと、五島バスから、実施は難しいという回答があるんだというふうに説明をしています。

 五島バスの担当者はどう言っているかというと、五島バスは赤字経営が続いていると。これまでは赤字分は五島市がみんな見てくれていたと。しかし、平成20年度の赤字8,600万円のうち、五島市からは7,150万円しか補てんしてもらえないと。このままでは増便は難しいと五島バスは回答しています。

 五島市は何と言っているかというと、五島バスへの赤字補てんはもう限界だから、これ以上できないというふうに言っています。

 そこで地元の皆さんが私に要望した内容は、夕方午後7時44分に福江から富江に着いて、そこから真っ暗な山の中を山下地区などに自転車で帰れというのは、これは大変酷な話だと、子どもたちの安全、防犯という意味からも巡回バスを出してほしいと。

 それと、そもそも巡回バスは、富江高校が閉校になるということで要望されたんだと。県は当初、スクールバスを出すと言ったじゃないかと。それを五島バスがかわったので、県は一切、今は何もしないでいいじゃないかと。そういうことからすれば、県が少し補助を出して、そうした中心部だけではなく、郡部も含めて巡回バスを増やして、この富江高校の閉校に伴うバスの路線として検討してほしいという地元の強い要望をいただいているんですが、このことについての見解を求めます。

【尼崎県立学校改革推進室長】
  当初はスクールバスの運行を検討していたわけでございますけれども、昨年9月から五島バスが、従来の通学定期の半額の、高校生限定割引定期といいますけれども、その発行を行うことによってスクールバスと同じような費用負担で実施できることになったものですから、スクールバスの運行はしないということにしたわけでございます。

 スクールバスを運行しようとしていた計画でも、実は町内を巡回するということまでは考えておりませんでした。一応基本的な路線を走らせようと考えておりました。ご要望があるということは十分お聞きしているわけですけれども、そこまでのことを実施するのは難しいのではないかというふうに考えております。

 また、現に富江地区から五島高校や五島海陽高校へは、今年度で80名前後の高校生が通学している実態にあります。それぞれ富江町内のいろいろな地区から通学している状況がございますので、そこにつきましては、やはりほかの地域との関係もございます。一人ひとりの生徒の家に、もよりに近いところからの通学支援策というところまでは、なかなか実施が難しいというふうに考えております。

【堀江議員】
 現在、富江町内の小・中学生は395人です。富江高校が閉校になって、路線バスをどういうふうに巡回をするかという問題は、今だけの問題じゃないんですよ。今後の問題も出てくる。

 だから、長崎県はもともとスクールバスを出すと言ったんだから、それを五島バスが出したので、ぜひその補助を幾らかでも出して。そこに幾らか補てんをして、せめて周辺部も回れるように検討してほしいということなので、私はぜひ検討してほしいと思います。

 これは、時間がなくてあまりやりとりができませんが、結論を出したということではなくて、平成21年度募集停止ですから、これからの話なんですから、もうちょっとじっくり時間をかけてくださいよ。県民の地元の要望に根ざして進めると言ったじゃないですか。これだけ閉校になって住民が困っているんですから、耳を傾けてくださいよ。そのことは、強く要望しておきたいと思っております。