国と一緒に県民に負担増押しつけ  07年決算に堀江県議が反対討論 

 2008年11月26日。開会した定例12月県議会。堀江県議は本会議で2007年度決算への反対討論を行いました。下がその全文です。
            

 日本共産党の堀江ひとみです。 
 ただいま議題となりました 認定第4号「平成19年度長崎県一般会計決算及び各特別会計決算の認定について」は、認定に反対の立場から、意見を申し上げます。

 2007年度は県民にとって、65歳以上の非課税措置の廃止、定率減税の全廃により、増税で苦しめられた年度でした。収入が変わらない、減り気味なのに、非課税から課税になり、税金が大幅に増え、国保税や介護保険料など、県民の税負担が「雪だるま式」に、増えた年度でした。

 県民のくらしは深刻です。所得が低く、県民一人当たりの県税は全国46位という低さです。生活保護については、人口千人当たり被生活保護者数は16.5人で
全国8位の高さです。国民健康保険税を、払いたくても払えず滞納している世帯数は
54116世帯になります。
 決算審査特別委員会の報告書では、多額の収入未済にふれて滞納回収を図るよう強調していますが、市・町や福祉保健部をはじめ各部と連携しながら、県民の負担を軽減するための各種減免制度の周知徹底や福祉的対応などを行った上で、個人の事情に即した対応をすべきです。

 国が増税などで県民に負担を押しつけているとき、県民のくらしを守る防波堤の役割が、県政には求められています。しかし、長崎県は、森林環境税で新たな負担を増やし、県立高校授業料の連続値上げ、敬老祝い金の廃止など、防波堤の役割どころか、国と一緒になって県民への負担増を押しつけてきました。

 さらに、ムダな公共事業の代名詞に使われる、諫早湾干拓関連事業には、30億7794万3千円が使われました。加えて、干拓農地のリース料に43億円つぎこみます。諫早湾干拓事業に使ったお金を福祉の施策に使えば、国保税一世帯1万円の引き下げができます。乳幼児医療費助成制度の現物給付方式を、県内全ての自治体で実施することができるではありませんか。

 今、県民の関心事になっている県庁舎移転問題。魚市跡地が県庁舎建設予定地として整備がすすめられていますが、昨年度は12億1480万円が使われました。県民の間で、これだけの反対の声があるのに、それを無視して強行するのは知事の公約である県民本位の県政とは言えません。

 最後に、昨年12月新幹線並行在来線問題が、突然の三者基本合意となりました。このことにより、県民の反対の声を押し切って、新幹線建設が大きく動き出しました。

 諫早湾干拓よりも新幹線よりも、県民のくらしと福祉の充実を。このことを長崎県政に強く求め、決算不認定の討論といたします。