7月県議会 文教委員会    2008年7月16日
「五島に特別支援学校分教室 小学部・中学部の開設を求める陳情」についての堀江県議の発言

 
【堀江県議】
 「五島に特別支援学校分教室小学部・中学部の開設を求める陳情」について質問をいたします。
 今回の陳情に対する理事者の見解を、まず聞きたいと思います。

【尼崎県立学校改革推進室長】
  五島市からの陳情については、保護者の願いというものは、私どもも十分理解しているところでございます。
 ただ、分教室を含めて学校の設置に当たりましては、集団教育を行うことができる一定の児童・生徒数が継続的に確保できるか、また地理的条件を含めて施設をどのように確保していくか、また地元の協力体制がどうなっていくかなどいろいろな課題がございます。

 また、障害のある子どもの教育というのは、地域の小・中学校にあります特別支援学級でも保護者のニーズに対応して柔軟に受け入れておりまして、特別支援学級と特別支援学校とが連携していく必要があると考えております。

 学校の設置につきましては、施設整備費、あるいは教員の人件費を含む学校運営費など新たな財政負担を伴うものでございます。また、他の地区におきましても同じような学校の設置の要望なども受けております。そのような検討も必要なことから、全県的な視点に立って慎重に検討していきたいと私どもは考えております。

【堀江県議】
 今の答弁は、全県的に考えたいということですが、長崎県が全県的に考えると言う時は、これは非常に後ろ向きの答弁だと(笑声)私は文教委員会に所属をして思います。

 そこで、長崎県行財政改革プラン個別計画一覧表というのがあります。この89ページに、県立盲・聾・養護学校の適正配置ということで「障害の異なる特別支援学級の総合化の検討」と、直接この陳情とは関係ありませんけれども、特別支援学校の問題につきまして長崎県の姿勢としては、増やすということよりも縮小の方向があると私は見ているんです。

 そういう意味では、保護者の皆さんの思いは受け止めたいという言葉はわかりますけれども、実際に切実な願いを込めて出されている問題については少なくとも、慎重に対応するということでは保護者の皆さんの願いを受けた内容とは思えませんので、「検討する」ぐらいの答弁はできないのか、質問します。(発言する者あり)

【尼崎県立学校改革推進室長】
  まず一番重要になりますのは、生徒数が継続的に見込めるかという問題になろうかと思います。そこの点につきましては私ども、今、いろいろなデータをもとに見込みを立てているところでございます。また、やはり予算を伴うものでございますので。

 しま地区における養護学校の設置というのが、本県では、寄宿舎を設置して、盲・聾・養護学校を既存の施設に併置するような形でこれまで体制を整えてきております。その結果、しま地区に養護学校が配置されておりますのは、下五島地区の五島海陽高校の分教室と、平成19年度から壱岐地区に虹の原養護学校の小・中学部の分教室が設置されました。
 しま地区でまだ未整備のところがございますので、このようなことを踏まえて全県的な視点で検討していきたいというふうに申し上げたところでございます。

【堀江県議】
検討するということととらえていいんですか。確認です。

【尼崎県立学校改革推進室長】
  慎重に検討していきたいというふうに考えております。

【堀江県議】
 私は、この問題は、ぜひ設置をする方向で検討していただきたいというふうに思っておりますので、強く要望しておきます。