「しんぶん赤旗」2008/3/11
富江高校の存続求める請願
委員長裁決で不採択
堀江県議は採択主張

 長崎県立富江高校の存続を求める請願が五日、県議会文教委員会で審議されました。

 請願を提出した五島市富江町の平山紀久博さんは、「富江高校が閉校になると経済的事情等により、ほかの高校を選択できない、進学ができない子どもたちが発生します」「小規模でも残してもらいたい」と訴えました。

 日本共産党の堀江ひとみ県議は、「富江高校を残してほしいという声は、旧富江町の人たちだけが言っていることなのか」と質問。県高校改革推進室長は、「五島市議会も存続を求め、集められた署名の数からも、いわば下五島地区の要望である」と答えました。

 「高校進学を断念せざるを得ない事態は、地域の事情とならないか」の問いには、「諸制度を活用すれば新学は可能となる」と答弁。堀江県議は、「閉校計画は何があっても変更しないということではないか」と追及しました。

 堀江県議は、「閉校問題は、島の浮き沈みを左右する大変な問題。地元のみなさんの合意が得られていない」と請願に賛成しました。

 自民党は、「苦渋の選択ではあるが、高校統廃合は推進の立場」と請願に反対しました。

 採決は、賛成共産一、民主二計三人、反対自民三人の可否同数となり、委員長採択となりました。文教委員長は請願に反対の態度をとり、請願は不採択となりました。