厚生環境委員会
 乳幼児医療費・現物給付について質疑
12月13日


●堀江県議
 厚生環境委員会に次期いつ所属できるかわかりません。貴重な議席ですので、乳幼児医療費の長崎県の補助率の堅持について、質問させていただきたいと思っております。
 特にこの問題は、私の選挙公約でもございます。選挙公約というのは新幹線を1分間縮めるのに104億円使うお金があったら、子どもの現物給付1億円出すべきだ。こういう訴えをさせていただいて、私は多くのご支持を得てこの議席を得ております。そういう立場からも、今回の現物給付の削減は納得することができません。
 そこで、あらためて質問させていただきますが、今回の部長説明の中で、今お話に出ております福祉医療制度検討協議会の開催の問題です。
 このことにつきましては、11月21日に開催をし、抜本的な検討を開始した、そして今後の制度のあり方を整理してまいりたいという風に説明がありました。そして、今の小林議員とのやりとりの中でも一から聞いてそして十分な話し合いをしてという言葉を使われました。

 これまで聞くとですね、長崎市や大村市の意見も聞き、他の自治体の意見も聞いて長崎県として0から始めるのかという風に印象を受けます。
 しかし、私は実態は違うと思っております。これは、長崎市の担当課から聞いた話でございますが、長崎県としてはやり方はこれは償還払いだとそれをやらないところはもう面倒見ないよと、こういう言い方ではないかもしれませんが、そう取れるような要するに話し合いにならないわけです。
 県の一方的な説明会、これでどうしてですね制度を改めて検討するという風に言えるのか、いかにもですねここで検討したからこそ、今回の補助率の削減についても了解をされているかのような、縷々説明をされておりますが、私は実態は違うという風に思っております。その点についてはどんな風に認識をお持ちですか。

子ども家庭課長
 福祉医療制度検討協議会、昨年度2回11月と2月やっております。その中でも色んなご意見をいただいておりますが、やはり大勢としては非常に財政状況厳しい中で、現物給付といったような財政負担が生じるような事についてはとてもついていけない、あるいはやられるのであればその自治体の負担においてやるべきだと、そういう意見が大勢でございました。
 
 それをふまえながら、県としてもどんな形が望ましいかというような所について、11月2月に協議をいただきながら、基本的な方針をご了承いただいた経過があります。
 11月に実施いたしました、乳幼児等の専門分科会これは福祉医療制度検討協議会が心身障害者も含めた大きな福祉医療制度の方向性を協議する場でございますので、今色んな動きがあってる乳幼児等を中心にした部分については、分科会を少し分けた形で検討していきましょうということで開いておりますが、その中でもご意見としましては、これまでたとえば自己負担の問題につきましても、今1日800円それから上限一月1600円と設定をしておりますが、それが果たしていいのかどうか、できれば1本かした方がいいのではないかというご意見とか、あるいは、請求事項も5年間という特にこれは地方自治法の中での請求事項の5年間と規定してございません、他の県では1年とか2年とか短縮している部分があるんで、そこら辺は事務の軽減等々の観点からもあり方を検討すべきじゃないのかとか。
 あるいは、現場サイドの意見として、支給方法についても見直す方向が望ましいじゃないかと、色んなご意見が出てきている部分がございます。それをふまえて、先程状況説明でもあげておりますような色んな項目・検討・観点からもう一回十分にご意見をお聞きしながらやっていきたいと、今色んな実際のデータ等いただきながら、進めていこうということでございます。

●堀江県議
 今、課長の方から大勢としてというような言葉が使われましたけれども、結局長崎県がですね、やり方としてはその償還払いだと、そうでなければ長崎県の補助率は事務費も含めて削減をすると、いう風な提案がされればですね、それはですね、もう言えないですよ、他の自治体が。
 しかもですね、今小林議員とのやりとりで明らかなように、出席しておられる方はそこの自治体の課長・係長じゃないですか。どうして県に対して言えますか、そういう意味ではですね、私はこの協議会の実態はですね、とても県も一緒になってじゃあ長崎県民のためにどういうやり方がいいのかという事を検討するという風にはほど遠いと、そういう認識を致しております。

 そこで、もう一つ質問ですが、長崎市は中核市という事をよく言われます。確かに長崎市が中核市になる時に、事務事業をどうするかという話し合いが行われています。平成9年の2月17日に中核市移行に伴う新規移譲事務及び県単独事務の取扱について、協議がされております。私は当時の担当課から資料をいただき、当時の話を聞かせていただきました。
 そして、平成9年のこの時点で県単独の事業の取り扱いについてはですね、これはまだ決まってなかったんですよ、今後の協議事項にするという話だったわけです。そうした経緯があってですね、それこそ先ほど言われた協議会はいつ開かれたんですか。
 私は、十分に検討する中核市という事であればね、十分な話し合いが必要だと思うんですよ。一方的に補助率をカットする、事務の経費をカットする、そういうことはしてはいけない。私は、十分な話し合いをすることが必要だということを強く思っているんですが、それについて見解を求めます。

子ども家庭課長
 長崎市の対応と取り扱いについてでございますが、経過としては今議員の方からご指摘があったように、平成9年に移行する際の継続協議として整理された経緯があるということで承知しております。
 ただ、我々と致しましても、その段階ではまだ他の中核市ではそういう風な補助率を変えるような動きがなかったというようなことも経過として聞いております。
 ただ、昨年4月に子ども政策局が設置されまして、色んな子どもに関する施策を検証していく中で、そういう風な経過も我々も理解しておりますし、すでに全国的に調査をした結果岡山・大分・愛媛につきましてはすでに県の方から中核市に対して補助率の見直しを行っているという実態があると、いう風なこともふまえて、財政状況とも勘案しながら、中核市である長崎市に対しては、ということでご提案を申し上げた次第でございます。

●堀江県議
 結局はですよ、今のお話を聞きますと長崎市と協議をしたという経緯があるんですか、という風に私はうかがいたくなるんですよ。
 中核市が他の都市がどうだからということで例をあげられましたけど、問題は県と長崎市の問題で、十分協議をしたのか、ということなんですよ。
 長崎市が現物給付をしたいと言ったときに、話し合いもなしにいきなりカットじゃないですか。そこをですね私は指摘をしているんです。協議をしてほしいんですよ、中核市にあたっての事務移譲の問題は協議をするってなってるでしょ。協議をしてくださいよ。
 長崎市も長崎市議会も要望してるのに、来年の4月から補助金は半分に削減をする、事務費も半分にする、どうしてそういう通達をするんですか。私は協議をしてほしいと思うんですが、そういうお考えはもうありませんか。

子ども家庭課長
 経過から申しますと、昨年の9月の市議会で今年度からの現物給付導入という表明がありまして、それについては、事後的に長崎市の方からこういう風な経過だったとご説明をいただきました。
 その後長崎市の方からは、こういう形で進めていきたいというご説明はうかがっております。その中で長崎市の方からは、福祉医療制度検討協議会を開催してほしいという形で子ども部長の方からの文書で開催要請がありましたので、それを受け福祉医療制度検討協議会を開かせていただいた、その中で、他の市町のご意向等もあらかじめお伺いしながら、その中で色んなご意見をいただいたという風なことでさせていただいた所でございます。

●堀江県議
 この問題は、県民は喜んで、長崎市の市民の皆さんが喜んでいる事業じゃないですか。しかも、大村市の場合は10年にわたって行われていた事業でしょ。県民にとって不幸なことをしているのであれば、県の役割もありましょう。
 しかし、県民の皆さんがこれだけ喜んでいる事業をなんで県が止めるんですか。これはね、ペナルティだと指摘をされても仕方がないという風に思っています。この問題は納得できませんので、来年の4月からの県の補助率のカット、事務費の削減については再考を求めたいと、強く申し上げておきたいと思います。