裏金問題集中審議
中田県議が知事の責任追及し、百条調査委設置の必要性強調
     2006年11月29日 本会議

写真は裏金問題で街頭から訴える中田県議
 日本共産党の中田晋介です。党を代表して知事に質問します。
 私は7年前、1999年に知事が「預け」という裏金の存在を知りながら、部下に処理するように指示しただけで、県民に公表せず、必要な対策をとらず、今日の事態を引き起こしたことについて、「甘かったかも知れない」というだけで、未だに明確な陳謝がない問題について質問します。

 知事が言うように、当時は違法だという認識が甘かったとはいえ、知事のしたことは、
 第1に、横行していた「預け」という違法行為を何ら追及せず、不問に付して続行を許した。そのために、違法行為が繰り返されました。
 第2に、それは当時あった裏金、当時の調査で裏金が1億8せん万円、今の時点では2億1808万円あったことが明らかになりましたが、それをそのまま「処理せよ」と言って、裏金として使う違法行為を知事が公認した。違法行為を是正するどころか、促進したことになります。
 第3に、この時「預け」の事実を公表して2億1808万円の裏金を回収して、正常にしておけば、その後の1億2865万円の「預け」も発生しませんでした。結局知事の認識が甘く、必要な対策をとらなかったために、合わせて3億3500万円の税金の違法な使い方を許し、県民に重大な被害を与えました。
 どれ一つとってみても、知事の責任は誠に重大であります。記者会見で知事は、「責任の一端は私にある」と言っていますが、いったんどころか、違法行為を不問にした知事に全責任があります。

 知事は、「事実を知った時、県民に公表せず、部下任せにして必要な対策をとらなかったため、今日の事態を招き県民に重大な損害を与えてすまなかった」と、明確に陳謝し、責任を明らかにすべきではありませんか。この点を知事に質問いたします。

 次に、この問題では日本共産党に県民から、徹底究明を求めるたくさんの意見が寄せられています。県庁の職員からも寄せられています。
 その一つは、「預けは会計担当者だけでやったように言われているが、そんなことはない。年度末に残った予算が預けにされるが、予算が残っているかどうかは、部長、課長の最大の関心事で、それを知らなかったというのはあり得ない。その責任も明らかなすべきだ」。
 もう一つは、「予算査定の時、事務費が財政課から削られる。その時削減理由は、『必要性が認められない』ということと、もう一つ『足りない分は金のある課からもらえばよい』と言って削ることが多い。ここに問題の根本がある。財政課が予算の横流しをさせていた。ここを認めない限り改革は進まない」というものです。

 いずれも信頼おける話であります。(裏金づくりを)実行したものだけでなく、幹部も含めたシステムの問題全体の解明を求めて、演壇からの質問を終わります。


答弁受けて自席からの発言
 外部調査委員会は、「会計担当者と納入業者が口裏を合わせて妨害している可能性も否定できない。そのため非常に制約を受け、内部調査、外部調査ともこれ以上は事実上困難」といっています。
 これをうち破って、さらに調査を進めるために、県議会の百条調査委員会がいよいよ必要です。
 百条調査委員会は法律的権限を持っていて、証言や資料提出を断ったり、虚偽の証言をすると禁固または罰金で処罰されます。
 長崎市の福祉法人マルコ会の補助金不正の時長崎市議会の百条調査委員会が真相究明に大きな力を発揮しました。
 本県議会でぜひ設置して、とり組むべきだと強調して、私の質問を終わります。