[質問・中田県議]
この新学期から始まった小学1年30人、6年と中学1年35人の少人数学級の実施状況に ついて質問いたします。
少人数学級が実施された学校について、文部科学省が決めている40人学級の編成な ら何人づつのクラスになり、それが今回の少人数学級編成で何人づつのクラスになっているか、比較する調査 の一覧表を作ってみました。
それをみますと、今回の少人数学級編成を実施した効果がはっきりとわかります。 たとえば大村の竹松小学校の6年は120人で、文部科学省の40人学級編成なら、40人学級が3クラスだ ったのが、いま、30人学級の4クラスになっています。長崎市上長崎小学校の1年は39人学級2クラスに なるところが、新編成で26人3クラスになり、大園小学校1年は、36、36、35人の3クラスになると ころが、27、27、27、26人の4クラスと、すべて30人以下になっています。
中学校でみても長与町高田中学の1年が、40人学級3クラスになるところが、30人の4クラスになったの をはじめ、長崎市香焼中学1年の39人学級が19人と20人の2クラスに、岩屋中学の1年が40人の5学 級になるところが、33人4クラスと34人2クラスになっているなど、多人数学級がなくなっています。
私、市内の実施校の状況を聞いてみましたが、ある小学校の教頭先生は「1年生のクラスが以前と大違いでよ くなりました」といい、べつの学校の校長先生は「ずっと続けてくださいよ」といわれました。
県教委も実施校にでかけて、状況を聞いているということですが、どういう状況か実態をつかんでいる点を報 告してください。
[答弁・宮野義務教育課長]
少人数学級を実施した学校に聞いた効果としては「生活指導がしやすくなった」 「児童が落ち着いて学習し、学習効果があがる」「教えやすくなった」「安全面の集団行動ができやすい」など があげられています。
[質問・中田県議]
わずか3ヵ月の実施でも効果の大きさがよくわかります。一方、該当するのに少人数学級ができなかった学校が、小学1年で17校、6年で7校、中学1年で11校あります。その状況を見てみますと、 小学1年でまだ36人、37人のクラスがありますし、6年では、40人学級が1クラス、39人学級が8ク ラスあります。中学1年では、40人学級が13クラス、39人、38人が7クラス残っています。
ほかの学校では、全部30人あるいは35人以下になっているのに、まだ多人数学級が残っているのは、学習 環境を等しく保障するという面で大きな格差があることになり、早急な是正が必要です。
実施できない主な理由は教室が足りないという事でしたが、よくみてみると、習熟度別の少人数授業の実施校 もあります。少人数授業はできるのに、少人数学級はできないということがあるのでしょうか。
[答弁・義務教育課長]
少人数授業は教室を増やさなくてもできます。少人数学級が実施できない学校には、教 室が足りないなど、それぞれの事情がありますので、個々によく検討し、今後の生徒数の減少などのなかで、 実施をはかりたい。
[質問・中田県議]
少人数学級ができなかった学校の事情をそれぞれ検討して、今年からの小学1年、6年、中 学1年に、来年は新たに小学2年の35人学級も加えて、該当する学校で100%の少人数学級が実現できる よう、今から十分準備をして取り組まれるようつよく求めます。
2006年7月4日文教委員会
|