「しんぶん赤旗」2011/7/14
 この記事は、7月14日「しんぶん赤旗」の三面に、「3青年が語る 救援ボランティア」という特集記事の一部です。

宮城県塩釜市へ 中西敦信前長崎市議
被災者の苦しみに心寄せて

  6月18日から24日にかけて被災地・宮城県塩釜市に青年ボランティアとして行きました。2市7町を範囲とする日本共産党の塩釜地区委員会を拠点とし、活動しました。

 現地に行ったときにはすでにがれき処理や泥出しなどの作業はほぼ終わっていました。そのため、被災した方々を訪ね、お困りの方の要望などをうかがう活動に携わりました。

 被災地訪問は、4月に行われたいっせい地方選で市民と約束しました。6月に機会を得て、現地に足を踏み入れました。私は阪神・淡路大震災を兵庫県三田市で経験しました。
 その当時、食べる物がなくて困っている人たちがいたことを思い出します。同じ震災で被災した人たちの苦しみを感じ、少しでも役に立ちたいと思い、ボランティアに参加しました。

 現地を自分の目で見ると、地震と津波の惨状は想像をはるかに超えていました。滞在中に余震が3回あり、福島第1原発からの放射能の影響が生活と密着した問題として感じられました。現地では車での移動が主で、原発からの撤退を求める署名を持って、被災地を回りました。

 現地で話をうかがいながら、罹災証明の申請など行政手続きのお手伝いをしました。この中で「がれきやゴミが海に堆積し、漁業の復興が大変」「震災を通じて身近な人と人とのつながりの大事さを感じた」といった被災者の声を聞くことができました。

 いまだに収束のメドが立たない福島原発事故の現状からも原発と青年の未来とは相いれません。原発に反対する世論を作っていく必要があります。原発に依存しない社会をどう作っていくか。青年たちとともに考え、行動していく問題だと思います。