「しんぶん赤旗」2011/2/27
ワイド特集 いっせい地方選挙の焦点
無駄なダム、続く攻防 
長崎 石木ダム

 長崎県では、石木ダム建設(川棚町)が問題になっています。
 同ダムは、”川棚川の治水”と”佐世保市の水不足”の解消を目的として川棚川の支流である石木川に建設する計画です。総貯水量548万d、総事業費285億円です。

 地権者住民は、「石木ダム建設絶対反対同盟」などを結成し、白紙撤回を求めて長年反対し、県は昨年3月、住民の反対を押し切り、付け替え道路工事を強行しました。
 
 しかし、ダムの流域面積は川棚川の9分の1で、洪水調整は下流域への効果はなく、佐世保市の水不足解消という理由も実態とは違うことが浮き彫りになりました。日本共産党はムダなダムの中止を強く求めてきました。

 石木ダムは昨年9月、国土交通相から事業の検証を求められ、住民団体側は、「賛成派も反対派も交えた人選での検証検討会議」を再三申し入れ、3月6日には川棚町で有識者を交え、「石木ダム建設絶対反対同盟」と関係自治体との意見交換会が開かれます。

 日本共産党の久保田和恵川棚町議は、「現地には13戸に約70人が住んでいます。彼らの人権を侵してまでダムを作る必要はありません」と語っています。

*写真は県に検証検討会議要請する住民団体 昨年11月