長崎県議会、ただ一つの日本共産党の議席、中田晋介県議の議席を引き継ぐために

     堀江ひとみ代議員(長崎市議 党大会会場で長崎県の代表らと 右上)
 
 来年のいっせい地方選挙で、県議選に挑戦します、堀江ひとみです。現在、長崎市議、4期目です。
 私は、長崎県五島列島で、イカつりの漁師の娘として育ちました。どんなにイカがとれても、船の燃料代にしかならなかった父の苦労をみて育ちました。15才の春、集団就職列車で、愛知の紡績工場に働きに行き、昼間働いて夜学ぶ生活を、高校・大学の8年間続けました。長崎に帰って民医連の病院に働き、ケースワーカーとして、お金の切れ目が命の切れ目というべき、弱いものいじめの政治を見てきました。
 党の議員にという要請に、夫婦でその場で返事をして、長崎市内南部地域から北部地域に移住して、立候補しました。その時から、中田県議と続けている定時定点の早朝宣伝は、16年目に入っています。
 私の後継者に、25才の青年が立候補を決意しました。今回の大会にも参加している、大阪出身の中西敦信さんです。長崎県党は、中野太陽諫早市議に続き、20代の市会議員をつくりたいと思っています。自らの議席と、市議現有議席確保のために、全力をつくすことをまず表明します。

 長崎市は、昨年1月、周辺6町と合併し、市議増員選挙が行われました。定数1の増員選挙で、香焼町・伊王島町の2つの選挙区で、党の議席を勝ち取ることができました。
私は、二つの選挙区とも、それぞれ応援に入りましたが、3つのことを感じました。
 一つは、論戦の問題です。定数1の選挙は「たった一人の旧町の代表」を選ぶ選挙です。合併に賛成した人も反対した人も、みんな不安をもち、いろいろな願いをもっている。その願いをまっすぐに届けることができるのが、党の議席だということを様々な角度から明らかにしました。そして、その地域のよさを生かした町づくりをすすめるためには、長崎市のいいなりではなく、ズバリ発言する人が必要であると強調しました。
 この論戦では、日々知恵を絞りました。合併反対運動を3年間続けてきた香焼町では、どうしても「合併に賛成か反対か」「保守か革新か」ということになりがちです。伊王島でも、ついつい「野党か与党か」式の訴えになりがちでした。情勢にかみあって「党の議席の値打ちを押し出す重要性」を論議しました。こうして「合併に賛成した人も反対した人も協力して、新しい町づくりをすすめるときです。町の声を届けるのにふさわしい代表はどちらでしょうか」という式の訴えを、最後まで貫くことができました。
 二つ目は、党づくりと新聞赤旗読者や党員をふやす問題です。香焼と伊王島は、党員の人口比がともに3%を超えるなど、長崎県では抜群の党勢をもっています。
 三つ目は、文字通り、全有権者に働きかけることを最後まで追求した組織活動です。伊王島では、カトリック信者が60%以上、香焼ではカトリックは保守議員の基盤でした。こうした信仰を大切にする人たちと、ともに町をよくするために力をあわせようと、党中央の援助もうけ、宗教者との対話をすすめるという、初めての経験でした。この町をよくするために、一緒に力をあわせたいという立場で話すと、党とカトリック信者の間では、大いに対話が弾み、相互理解がすすむことがわかりました。こうした実際の対話をふまえて、配布された「信仰を大切にしているみなさんへ」というビラは、大変感動を呼びました。信仰を大切にしているみなさんへ、ともに迫害された歴史があります。市民として平等にというのは共通の思いです。よい町にしたいという思いを日本共産党にということを、柱にしてつくられたビラでした。
 一人区でも絶対勝つという構えでたたかった県・地区機関の姿勢、候補者と支部の日常活動などとあわさって、合併による選挙で、全国で初めて一人区の壁を突破することができました。長崎市議会、日本共産党の議席は、3議席から5議席になり、議席占有率は
10%、議案提案権を獲得し、住民の声を届ける力を大きくした合併選挙でした。
 今年長崎市は、今月4日に、琴海町とも合併をしました。2月5日投票で、定数1の市議増員選挙が戦われます。香焼・伊王島の勝利に学んで、全力を尽くしたいと思います。

 最後に、若い世代の党員拡大について発言します。私は、未来社会の展望とかたく結びついたこの党が、多くの青年たちに受け継がれてほしいと、切に願います。
わが家では、昨年、19才の息子の入党につづき、21才の娘も入党しました。今年のお正月を、民医連で働く夫と家族4人が、日本共産党員としてむかえたことになりす。
 県党会議で、息子は、入党した思いを、次のように発言しました。
「僕は、両親が働いているところが、どういうところか興味をもっていました。母は、僕が4つの時から市会議員をしています。議会とか出張とかで忙しく、家のことは何かとおやじがしています。そのことがイヤだということはありませんでしたが、大変だなと思っていました。両親がそんなにはまる共産党をみてみたいと思い、入党しました。」
 子どもたちが、同じ生き方を選んでくれたことは、この上ない喜びを感じると同時に、この党を、強く大きくするために頑張ろうと、励まされます。若い世代の入党は、同志たちを激励しています。

 今、国民のくらし、市民の暮らしは深刻です。長崎市議団が、昨年暮れに行った、市民アンケートでは、生活の不安、平和への不安が、多数寄せられました。それ以上に、暮らしと平和を守る日本共産党への期待も、多く寄せられました。
「いつも地道な活動ありがとうございます。人が生きていくうえで、たくさんの問題があり、その中で一つひとつ解決へのとりくみ、心強いです。これからも弱い者の味方として立場を貫いてください。」「選挙の時はいつも共産党に入れているが、なかなか増えない。もっと大きくなって、政治を動かしてほしい。」
 こうした市民の願いに、しっかり応えたいと思います。
決議案では、党建設に取り組む意義を3つの角度から解明し、その3番目に、党の歴史にとって、党建設が決定的な意義を持つ特別な時期があり、今がその時期だと指摘しています。「今が人生のがんばりどき。」私の人生の中でも、がんばりが求められる正念場の時期です。
 大会から帰ったら、大会決定の報告に力を入れながら、来年のいっせい地方選、参議院選に向けて、全力を尽くすことを、決意し、発言といたします。

第24回党大会、2日目の午後発言した堀江ひとみ長崎市議の発言を紹介します。