「しんぶん赤旗」2024/3/13

被爆者の半生を描いたマンガ動画が完成

  長崎原爆被災者協議会は、被爆80年に向けて取り組むプロジェクトの一環として、被爆者の半生を描いたマンガを使った紙芝居風の動画を作成しました。12日、試写会が長崎市の被災協講堂でありました。

 マンガ動画は、被爆者の小峰秀孝さん(83)の被爆証言から、長崎市在住のマンガ家・西岡由香さんが描いた「じいちゃん その足どんげんしたと」(長崎文献社)をもとに長崎被災協監事の長野靖男さん(81)が制作しました。

 4歳の時、爆心地近くで被爆した小峰さんの壮絶な半生と、自らの被爆体験を学生に語ったことをきっかけに、語り部活動に力を尽くしていく様子が描かれています。

 視聴後、小峰さんは「被爆者としての人生では差別と偏見、いじめ、死の恐怖を味わった。私のような被爆者をもう2度と出してほしくない」と述べ、「私の代わりにこの動画を子どもたちに見せてくれるのかと嬉しく思う」と話しました。

 動画は、マンガ本から150コマをスキャンし、静止画アニメを作成するなどしました。

 長野さんは「小峰さんの話を聞き、なんとかしてアニメにしたいと痛切に思った。今後は、英語の字幕をつけて世界の子ども達に発信したい」と語りました。

 無料でマンガを提供した西岡さんは「若い方々に見ていただき、行動につなげるきっかけにしてほしい」とメッセージを寄せました。

https://youtu.be/teo2IheYfpU で見ることができます。