「しんぶん赤旗」2023/7/7

県議会でカジノの区域認定申請の取り下げを求める請願、賛成討論

 長崎県議会定例会最終本会議の4日、日本共産党の堀江ひとみ県議は、県と佐世保市が進めるカジノを中核とする統合型リゾート施設(IR)の区域認定申請の取り下げを県に要請するよう求める請願に賛成討論をしました。

 請願は「ストップ・カジノ!長崎県民ネットワーク」が提出したもので、知事に対し、IR計画に関連するすべての予算の執行停止を要請することも求めています。

 堀江県議は、カジノがもたらすギャンブル依存症や地域社会の治安については、設置予定地のハウステンボス周辺住民からも不安視する声が広がり、昨年には国土交通省に再考を求める署名が提出されたことを紹介しました。

 さらに、県が示すIR区域への来訪者見込み約670万人について、「ハウステンボスの過去10年間で最も多い入場者数は、2014年10月から15年9月までの310万人。この時の入場者数の2倍を超える入場者が毎年必要となり、実態とかけ離れた計画になっている」と批判しました。

 堀江県議は「長崎IRは、経済波及効果3300億円、雇用誘発効果3万人というが、カジノで雇われた人の何倍もの人の人生が、ギャンブル依存症、借金苦、自己破産、犯罪などで壊されることを考えるべきだ」と訴えました。

 採決の結果、賛成は日本共産党を始め、立憲、社民各党の5人で、反対多数で否決されました。