「しんぶん赤旗」2019/8/9
長崎きょう被爆74年
 長崎は9日、米国による原爆投下から年を迎えます。1発の原子爆弾が7万人以上の人々の命を奪い、筆舌に尽くしがたい痛みと苦しみを与えました。放射能に対する不安と、後障害による苦悩は今も続いています。今年、原爆死没者は初めて18万人を超えました。

 長崎市では平和式典などが行われ、原爆が投下された午前11時2分に黙とうし、犠牲者を追悼。街は核兵器廃絶の願いに包まれます。

 7日から同市で始まった原水爆禁止世界大会・長崎は8日には国際交流フォーラムや分科会が行われ、9日のナガサキデー集会を迎えます。

 被爆75年、核不拡散条約(NPT)発行50年の節目の年となる2020年までに、核兵器禁止条約を発効させようと長崎では「『ヒバクシャ国際署名』をすすめる長崎県民の会」が「ヒバクシャ国際署名」の取り組みを強めています。現在、長崎県では34万人の人々が署名しています。

 国連での禁止条約採択後、最初に署名をしたバチカン市国のローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が今年11月、長崎を訪問する予定です。教皇が被爆地から世界に向けて発するメッセージに期待の声が広がっています。

 この1年で新たに亡くなった長崎の被爆者は3402人。原爆死没者はあわせて18万2601人となりました。