「しんぶん赤旗」2019/5/24
子どもの権利条約ながさきネットがフォーラム開催 SSWの役割学ぶ
 子どもの支援活動などに取り組む「子どもの権利条約ながさきネット」は19日、スクールソーシャルワーカー(SSW)の長友睦子さん(60)と弁護士の伊藤岳さん(39)を招いてSSWの役割と意義などについての学習会を41人が参加し、長崎市内で開きました。

 県内の公立高校でSSWを務めている長友さんは「SSWは、子どもたちが抱えている問題や課題に、子どもたちが悪いのではなく背景の環境要因(貧困など)が引き起こしているという『福祉的な視点』で取り組む仕事で、家庭、学校、児童相談所や医療機関などと一緒に考え、共有しながら解決をめざしていきます」と紹介しました。

 子どものパートナーとして一緒に問題解決に取り組むことが、SSWの基本的姿勢だと話し「問題を抱える子どもや家族を、学校全体でサポートする、学校内のチームをつくることが非常に大事な仕事」だと強調しました。

 伊藤弁護士は、SSWが非正規雇用であり、更新は1年ごとの不安定な待遇であると紹介し「これではSSWの質的な向上は保証できない」と指摘しました。

 講演後「子どもの権利オンブズパーソンながさき」代表の古豊慶彦さん(31)が加わって3人で話し合いました。長友さんは「県立高校41校中SSWの配置は26校しかない。すべての高校に配置してもらいたい」と語りました。