「しんぶん赤旗」2019/5/21
ながさき女性・団体ネットワーク学習会 市職員による性暴力被害裁判について
 長崎市の幹部職員から取材中に性暴力被害を受け、その後も同市の風説流布で名誉を傷つけられたとして女性記者が同市に損害賠償と謝罪を求め提訴した問題で19日、「ながさき女性・団体ネットワーク」は長崎市で学習会を開きました。原告代理人である太田久美子弁護士を講師に迎え、50人が参加しました。

 太田弁護士は「女性記者は、幹部職員(事件発覚後後自殺)によって心身共に深く傷つけられ、今もなお治療を要する状態。対話での解決を求めたが市は日弁連の勧告も拒否し、調査すらしようとしなかった」と市の姿勢を糾弾しました。

 「女性記者が提訴することは二次被害のリスクを負いますが、それでも女性は勇気を振り絞り提訴した。二度と同じ思いをする被害者を出したくないとの一心から」だと大田弁護士は強調。さらに、「セクハラが後を絶たないのは、いまだに男性優位の社会構造があるから。セクハラを防止するために何が必要か、今のままで十分な対策がとれているのか私たち自身が声を上げていくことが大切ではないか」と訴えました。

 参加者からは「実の父親が娘に性的虐待をして無罪の判決がだされるなど被害者が大切にされていないのではないか」「法律がきちんと被害者の気持ちをくみ取れるよう整備されるべきだ」などの感想が寄せられました。