「しんぶん赤旗」2019/8/11
いしきを学ぶ会実行委員会 詩人のアーサー・ビナードさんが講演

 長崎県の石木ダム建設計画に反対している市民団体「いしきを学ぶ会実行委員会」は10日、長崎市に詩人のアーサー・ビナードさん()を迎え、石木ダムについての学習会を開きました。

 ビナードさんはアメリカ生まれで現在広島在住。2015年夏、初めてダム建設予定地の川棚町・川原(こうばる)地区を訪れ、石木ダム問題に関わるようになりました。

 アメリカでも戦前から大量にダムが建設されたと語るビナードさんは、「ダムは決定的に川の生態系を崩し、自然を破壊してきたが、今では撤去されつつある」と紹介。「石木ダムはまだできていないのだから今からでも間に合う」と強調しました。

 続いてダム予定地に住む川原伸也(48)、松本好央(44)、炭谷潤一(38)の三氏とビナードさんが対談しました。炭谷さんは、強制収用された土地について、「紙切れ一枚で人の土地が奪えるのか。民主国家、人権とは何なのか」と悔しさをにじませました。ビナードさんは「安倍政権のいうとおりに憲法が変えられれば、基本的人権はなくなり、ダム建設反対の運動すらできなくなる」と指摘しました。

 学習会後、同実行委員会などが構成する「石木ダム・強制収用を許さない県民ネットワーク」の結成が宣言され、参加が呼びかけられました。