「しんぶん赤旗」2019/3/15
石木ダム事業認定取り消しを求めた訴訟 控訴審第2回口頭弁論
  長崎県と佐世保市が川棚町に計画している石木ダム建設で、反対地権者らが国に事業認定取り消しを求めた訴訟の控訴審第2回口頭弁論が11日、福岡高裁(西井和徒裁判長)でありました。地権者側弁護士2人が利水と治水に関して弁論しました。

 高橋謙一弁護士は、佐世保市がダムの必要性の根拠としている水需要予測の再評価を、2017年度内に実施する義務があったにもかかわらず行っていないことを追及。「佐世保市が再評価をしたがらないのは、今再評価をしたら『石木ダム不要』という結論にしかならないからだ」と主張。ダム事業の前提となっている12年度の予測が不合理であることを強く推測させると述べました。

 弁論後の報告集会で高橋弁護士は「法的に実施しなければならない22年度の再評価の時までに、ダム工事を着工させないことが大事」だと強調しました。

 馬奈木昭雄弁護団長は、ダム建設予定地の住民らの暮らしを描いたドキュメンタリー映画「ほたるの川のまもりびと」を証拠として提出し、法廷内での上映を求めていくことを明らかにし「地域コミュニティーの重要性を訴えていきたい」と述べました。

 真島省三前衆院議員、小田のりあき佐世保市議候補、辻きよと川棚町議候補も駆けつけ、傍聴。集会に参加しました。