「しんぶん赤旗」2019/4/8
「ひと」  儀間由里香(ぎま ゆりか)さん(30)
 「セクシュアリティーにかかわらず、全ての人が、自分らしく生きやすい社会」を目指し活動する団体「Takeit!  虹」の代表を務めます。自身もパンセクシュアル(好きな人の性別にこだわらない)を公表し、介護福祉士として働きながら飛びまわります。

 2月で7周年を迎えた「〜虹」のメインの活動は、性的少数者に関心を持つ人たちを対象とした月1回の交流会です。3月は、参加者がお気に入りの本を紹介しあう「ビブリオバトル」。紹介者の好みや思い、人柄が感じられ好評です。3年前からは、他の市民団体などとともに「長崎・愛の映画祭」を企画。マイノリティーを描いた映画やイベントに取り組み、昨年は約1000人が来場しました。

 学校などからの依頼を受け、教師や子どもたちに向けた講演活動もしています。「学校がカミングアウトした子どもをサポートすることは当然ですが、そもそも、カミングアウトしなくても安心できる環境に、子どもたちがいるということが大事」だと力を込めます。

 職場は長崎民医連加盟。今年の春闘で、性的少数者の当事者が受診することや、同僚に当事者がいることを想定し、対策に取り組んでほしいと自身のつらい経験をもとに要望しました。「仲間も受け入れてくれ、仕事とプライベートの活動が、地続きなものとして感じられることが、とてもうれしい」と言います。「将来の夢は」との問いに、「私たちの団体の必要性がなくなること」。


文・写真 前川 美穂  
性的少数者の団体「Takeit!   虹(テイクイットにいじい)」の代表