「しんぶん赤旗」2019/7/14
被爆者が語る日本共産党 松藤千枝子さん(77)
 
 私は戦争で人生を翻弄(ほんろう)された被爆者です。戦争だけは絶対に嫌です。願いは世界に誇る憲法9条を守り抜くこと。被爆国の政府でありながら、核兵器禁止条約に署名しない安倍政権は許せません。

 3歳の時、爆心地から3・4キロの中川町の自宅近くで遊んでいて被爆しました。着ていた服は爆風で飛ばされ、裸同然で瓦礫(がれき)に埋もれているところを母が探し当てました。長崎大学医学部で働いていた祖父は即死。遺骨も見つかりませんでした。

 父は出征しており、母、祖母、2カ月の妹と、大黒柱のいない生活となりました。被爆してから母は体調が悪く寝てばかりで、祖母が養い手でした。その後、父が戦争から戻ってきましたが、私が小学1年の時、母は一番下の妹を産んだ2カ月後、33歳で亡くなりました。中学1年で父も亡くなり、私たち姉妹3人は離ればなれになってしまいました。

 戦争や政治について深く考えるようになったのは新婦人に入ってから。色んな運動をする中で日本共産党を知りました。牢獄につながれ一人きりになっても、戦争反対を貫きとおした「すごい人たちがいた」と驚きました。共産党の公約を見れば、戦争反対の私の思いに一番近い。参院選での共産党の躍進で安倍政権を一刻も早く辞めさせたい。

 昔は被爆者といえば、結婚もできないといわれました。ひとり一人が声を上げることで、今ではこうして堂々と発言できるようになりました。黙っていても何も変わらない。ぜひ、多くの人に声をあげてほしい。